「私たちのフェミニンケア」知ろう、語ろう、始めよう。
「私たちのフェミニンケア」知ろう、語ろう、始めよう。
オープンに語られつつある昨今、若い人はオープンに、大人世代にも浸透中
太田:フェミニンケアはいわゆるデリケートゾーンに関わるケアですよね。最近注目される中、特にフェムテック、フェムケアという言葉が聞かれるようになりましたよね。
蔵多:そうですね。Female(女性)の健康課題をTechnology(テクノロジー)で解決しようという取り組みがフェムテック。Female(女性)特有の健康や体をCare(ケア)する造語がフェムケアですから、女性の健康に高い関心が寄せられることはいい傾向ですね。
太田:蔵多さんは実際に女性の方々と接する機会を通じて、フェムケアが進んでいる手応えはありますか。
蔵多:実態としてはつかめていないですね。大手百貨店や放送局、出版社などがフェムケアの企画をして世の中の動きが変わってきているなと感じる一方で、「私、やってます」という声を聞く機会はまだ少ないんです。
それでも若い世代、20代の女の子達は割とオープンに話していて、友達同士で情報交換も。だから世代間でかなり違いはありますね。
太田:わかります。私は今58歳で、3年前初めてフェミニンケアの講座に参加した際、「自分の大切なところを鏡できちんと見たことがありますか」って聞かれて、「え!?ちゃんと見たことない、私」ってすごく衝撃を受けたことを覚えています。50代が育ってきた環境に、デリケートゾーンに真っ直ぐ向き合う感覚は欠けていました。
蔵多:私も同じですよ。活動を始めた当初は医療従事者でありながら、自分のデリケートゾーンを見たことも触ったこともない。「これじゃ駄目だよね」というところからスタートしましたから。
膣まわりのこと、どれだけわかる?まずは名前や仕組みを知っておこう
蔵多:女性器は外から見えるところにまず大陰唇、その内側に保護している小陰唇があって、それらを被うように陰毛があります。そして小陰唇に被われている前方に陰核という突起物、いわゆるクリトリスがあって、その先端部は男性の陰茎(ペニス)の亀頭に相当します。
クリトリスの下に尿道、その下に膣があり、膣口から肛門までの間を会陰といいます。では女性には穴が何個あるか、知ってます?
膣と粘膜は密接な関係だからこそ、洗浄と保湿の正しいケアをルーティンに
※蔵多さんから教えていただいたデリケートゾーンの具体的なケア方法について連載記事も掲載していますので、ぜひ参考にしてください。